(社会)不安研究から緘黙症を考える | 緘黙ブログー不安の心理学、脳科学的知見からー
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問題を起こさない緘黙児は放置されるか?」という記事に追記をしました。3歳で「かん黙」があった園児5名の内60%が5歳までに「かん黙」を克服したという研究です。日本の調査になります。

従来、社会不安障害(社交不安障害)の認知行動モデルでは否定的な評価(ネガティブ評価)への恐怖が注目されてきました。ネガティブ評価の恐怖が高い人は他人が批判的に見え、他者を否定的に考える傾向が強いとされます。

しかしながら、近年の研究では社会不安が高い人は肯定的な評価(ポジティブ評価)も恐れることが示されています。テンプル大学成人不安クリニック、ワシントン大学 (セントルイス)心理学部の研究者らがポジティブ評価の恐怖と社会不安の関係について初めて定量的に検討した論文を公刊したのが2008年のことです。

一方、場面緘黙症患者は社会不安障害を合併しているか、もしくは社会不安が高いという理解が主流です。したがって、場面緘黙症の特徴の1つにポジティブ評価の恐怖があると考えことも可能です。

というわけで、社会不安(障害)とポジティブ評価の恐怖の関係に関して、先行研究をまとめてみました。と、偉そうなことを言ってもほとんどアブストラクト(要旨)しか読んでいませんが(一部例外を除く)。

記事の後半にはポジティブ評価の恐怖の高さをチェックできる質問項目を用意しましたので、チェックしてみてください。

○概要

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2013年12月1日(日)にお茶の水女子大学で「経験者が語る場面緘黙講演会~場面緘黙だった私~」(主催:かんもくネット,共催:代々木高等学院,後援:東京都教育委員会,社団法人日本自閉症協会公益社団法人東京青年会議所)という講演会が開催されました。

この模様の一部はNHK首都圏ニュースでも放映されました。

参考記事⇒NHKの首都圏ニュースで初めて日本人緘黙経験者が喋る場面を目撃

後日、「経験者が語る場面緘黙講演会~場面緘黙だった私~」の事前質問への回答がかんもくネットホームページに公開されました。

そのなかで「なるほどな」と思った箇所があるので取り上げてみたいと思います。

それは8ページ目にあった「Q3-5:親にも自分の気持ちを伝えることができません。進路決定にあたりどうすればよいでしょうか。(家族)」という質問に対する回答です。

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不安障害と種々の精神疾病(大うつ病、ギャンブル依存症、拒食症)には共通のリスク遺伝子が働いています。

参考記事⇒ギャンブル依存症、拒食症、非行等は不安障害と遺伝的基盤が同じ

不安と不器用さにも同じ遺伝子が関与しているとの報告もあります。

参考記事⇒不安障害の児童や青少年、場面緘黙児は運動が苦手

一方、不安と身体症状・身体ストレスにも共通の遺伝因子があります。そこで、今回は不安と身体疾患や身体症状、運動に共通の遺伝的リスクを探ります。

また、不安障害のリスク遺伝子が教育レベルを下げるリスク遺伝子であることを示した研究にも触れます。

なお、行動遺伝学については以下の記事が参考となります。

参考記事⇒緘黙を行動遺伝学で分析 

●過剰不安、うつと不眠に共通の遺伝リスクが存在

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場面緘(かん)黙症とは?
ある特定の場面(例.学校)でしゃべれなくなってしまう症状を場面緘黙症といいます。言語能力や知能には問題がないにもかかわらず、話せないのです。一般的に場面緘黙症の人は自らの意思で口を閉ざしているのではなく、不安や恐怖のために話せないとされます。中にはあらゆる場面で話せない全緘黙症になる事例もあります。
プロフィール

マーキュリー2世

Author:マーキュリー2世
性別:男
緘黙経験者で、バリバリの現役緘黙だったのは小学4年?大学1年。ただし、小学4年以前はほとんど記憶喪失気味なのでそれ以前も緘黙だった可能性あり。現在も場合によっては緘黙/緘動が発動します。種々の研究に言及していますが、私は専門家ではありません。ひきこもり/自称SNEP(孤立無業者)です。

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