不安と注意バイアス | 緘黙ブログー不安の心理学、脳科学的知見からー
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問題を起こさない緘黙児は放置されるか?」という記事に追記をしました。3歳で「かん黙」があった園児5名の内60%が5歳までに「かん黙」を克服したという研究です。日本の調査になります。

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注意バイアス(attentional bias,attention bias)は不安の維持、形成に重要な役割を果たしているとされています。

参考記事⇒不安の一因は選択的注意の歪み

また、注意バイアスは修正可能で、認知行動療法が有効なのは注意バイアスが変化することが一因である可能性も指摘されています。

参考記事⇒注意バイアスはトップダウンで修正可能

参考記事⇒認知行動療法が効くのは注意バイアスが変化するから?

ネガティブ表情から笑顔を見つける注意バイアスの修正訓練が社会恐怖を低下させたとの報告もあります。

参考記事⇒ネガティブ表情から笑顔を見つける訓練で社会恐怖が低下

今回は笑顔を見つけるのではなく、EEGバイオフィードバック(脳波バイオフィードバック)で特性不安や注意バイアスが改善したというお話です。

特性不安とはパーソナリティ(性格)として個人が持つ不安のことです。一方、状態不安とはある一定の状況や場面で感じる不安のことです。バイオフィードバックとは無意識的な生物的情報を意識的に与えることで、自らの体内状態を把握し、それを修正しようとする科学技術のことです。
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認知行動療法(CBT:Cognitive Behavioural Therapy)が不安障害に効くというエビデンスがあったとしても、それがどのようなメカニズムによるものなのか、疑問が残ります。今回は子どもを対象にしたCBTが成功した場合、注意バイアスも同時に変化するという研究です。著者によれば、大人ではこの種の研究がわりと古くからあるのですが、子どもに関する文献は少ないそうです。

Legerstee, J. S., Tulen, J. H., Dierckx, B., Treffers, P. D., Verhulst, F. C., & Utens, E. M. (2010). CBT for childhood anxiety disorders: differential changes in selective attention between treatment responders and non-responders. Journal of Child Psychology and Psychiatry, 51, 162-72.

★概要

様々な不安障害を抱える子ども(平均年齢11歳)が参加しています。不安障害には特定恐怖症や社会(社交)不安障害、分離不安障害、全般性不安障害、パニック障害が含まれます。

第一段階として子ども中心の認知行動療法(CBT)を実施し、それでも改善しなかった場合だけ親も積極的に関与する第二段階のCBTを試みています。

結果、治療に成功した子どもは脅威度が高い絵(例:銃)に対する注意バイアス(dot-probe課題で評価)が減少しました。なお、脅威度が低い絵(例:墓地)に対する注意バイアスと治療成果には関連はなく、治療に失敗した子どもでは治療の前後どちらでも注意バイアスがありませんでした。

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不安障害の人には注意バイアスがあり、訓練によって修正できます。今回はそのメカニズムに迫った研究です。

Eldar, S., & Bar-Haim, Y. (2010). Neural plasticity in response to attention training in anxiety. Psychological Medicine, 40, 667-77.

★概要

大学生が参加し、不安が高い群と低い群にグループ分けしています。彼らに怒った顔から注意をそむけさせる訓練を実施しています(dot-probe課題)。否、正確には無表情の顔に注意を向けさせる訓練といえるかもしれません。当然、偽の訓練を受ける人も不安の高低に関わらず設定しています。

その結果、不安が高い大学生にだけ訓練の効果が認めらました(反応時間が指標)。また、顔に対するP2とP3という脳波の振幅が減少し、N2の振幅が増加しました。不安が高い参加者で訓練ではなく通常のdot-probe課題を行った場合、P2の振幅が増加し、N2の振幅が減少したのと対照的です。P2やP3、N2は注意のトップダウン処理に関与しています。注意プロセスの早期に関わるP1やN1といった脳波には訓練や不安の高さで差が認められませんでした。

★コメント

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場面緘(かん)黙症とは?
ある特定の場面(例.学校)でしゃべれなくなってしまう症状を場面緘黙症といいます。言語能力や知能には問題がないにもかかわらず、話せないのです。一般的に場面緘黙症の人は自らの意思で口を閉ざしているのではなく、不安や恐怖のために話せないとされます。中にはあらゆる場面で話せない全緘黙症になる事例もあります。
プロフィール

マーキュリー2世

Author:マーキュリー2世
性別:男
緘黙経験者で、バリバリの現役緘黙だったのは小学4年?大学1年。ただし、小学4年以前はほとんど記憶喪失気味なのでそれ以前も緘黙だった可能性あり。現在も場合によっては緘黙/緘動が発動します。種々の研究に言及していますが、私は専門家ではありません。ひきこもり/自称SNEP(孤立無業者)です。

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