| 緘黙ブログー不安の心理学、脳科学的知見からー
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問題を起こさない緘黙児は放置されるか?」という記事に追記をしました。3歳で「かん黙」があった園児5名の内60%が5歳までに「かん黙」を克服したという研究です。日本の調査になります。

NHKの『課題解決ドキュメント ふるさとグングン!』という課題解決型ドキュメンタリー番組に「小学生の頃にかん黙になって気持ちを表現できなかった」男性が引きこもりの1例として取り上げられました。2017年11月19日(日)午前10時15分~10時58分放送(室蘭放送局は別番組)の内容で、副題は『ひきこもりの若者を救いたい~長崎・五島市福江島~』でした。室蘭放送局では2017年11月23日(木)午前2時40分~午前3時28分から放送が予定されています。

私は番組を観ていないのですが、緘黙経験だけでなく、引きこもりもある方がテレビ放送されるのは珍しいことだと思うのでとりあげておきます。なお、現時点で私にはこの「かん黙」が場面緘黙(選択性緘黙)のことなのか全緘黙のことなのか、自閉症等発達障害等が背景にある緘黙かどうかは不明です。

番組出演者は、NPOスチューデント・サポート・フェイス代表理事の谷口仁史氏、タレントの中川翔子氏、同じくタレントのぺこ&りゅうちぇる氏でした。司会はNHKアナウンサーの山本哲也氏によります。

舞台は長崎県五島列島の福江島。番組HPでひきこもり支援の達人と紹介されている谷口仁史氏と地元が連携して、『本当は「助けて」と言いたくても、誰にも相談でき』ない、「声なきSOS」の発見と解決に取り組むといった内容です。

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今回取り上げる論文は不安障害児に対する認知行動療法の反応を予測する遺伝子多型を、ゲノムワイド関連解析(Genome-Wide Association Study,GWAS)で探索した研究です。本論文によれば、心理療法でのGWASはこれがはじめてだそうです。これは、Therapygeneticsに寄与する研究です。Therapygeneticsとは、遺伝子型で心理療法の効果を(個人ごとに)予測する研究分野のことです。日本語にすると、セラピー遺伝学・心理療法遺伝学といったところでしょうか。

Coleman, J. R. I., Lester, K. J., Keers, R., Roberts, S., Curtis, C., Arendt, K., Bögels, S., Cooper, P., Creswell, C., Dalgleish, T., Hartman, C. A., Heiervang, E. R., Hötzel, K., Hudson, J. L., In-Albon, T., Lavallee, K., Lyneham, H. J., Marin, C. E., Meiser-Stedman, R., Morris, T., Nauta, M. H., Rapee, R. M., Schneider, S., Schneider, S. C., Silverman, W. K., Thastum, M., Thirlwall, K., Waite, P., Wergeland, G. J., Breen, G., & Eley, T. C. (2016). Genome-wide association study of response to cognitive–behavioural therapy in children with anxiety disorders. British Journal of Psychiatry, 209(3), 236-243. DOI: 10.1192/bjp.bp.115.168229.

★概要

〇方法

アメリカ、オーストラリア、西ヨーロッパの施設11か所の共同研究です。

研究参加者は不安障害の児童青年5~17歳(5~13歳が94%)。彼らは全員、個人認知行動療法(Cognitive Behavioral Therapy,CBT)か集団CBT、指導ありセルフヘルプ療法を受けていました。治療終了直後時点での治療反応性の予測に939人のデータ、治療終了から6か月後の治療反応性の予測に980人のデータを使用。サンプルの92%が白人西欧人。

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興味深い研究成果をすべてネタにできればいいのですが、生憎そうもいきません。そこで、アブストラクト(摘要)だけを読んだ、社交不安(障害)に関する興味深い論文を取り上げます。ほとんどが最新の研究成果です。

なぜ、社交不安(症/障害)なのかというと、場面緘黙症児(選択性緘黙症児)は社交不安が高いか、もしくは社交不安障害(社会不安障害)を併存していることが多いという知見があるからです。また、米国精神医学会が発行するDSM-5では場面緘黙症が不安障害(不安症)になっています。

今回は、ケタミンの抗不安作用に即効性があるという研究です。

なお、社交不安(障害)以外の興味深い(面白い)研究については『心と脳の探求-心理学、神経科学の面白い研究』をご覧ください。

最近の記事1⇒誇大自己愛が強いとFacebook中毒が重篤になるメカニズム
最近の記事2⇒Q&Aサイトでのネガティブな告白は罪悪感から解放されるため

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場面緘(かん)黙症とは?
ある特定の場面(例.学校)でしゃべれなくなってしまう症状を場面緘黙症といいます。言語能力や知能には問題がないにもかかわらず、話せないのです。一般的に場面緘黙症の人は自らの意思で口を閉ざしているのではなく、不安や恐怖のために話せないとされます。中にはあらゆる場面で話せない全緘黙症になる事例もあります。
プロフィール

マーキュリー2世

Author:マーキュリー2世
性別:男
緘黙経験者で、バリバリの現役緘黙だったのは小学4年?大学1年。ただし、小学4年以前はほとんど記憶喪失気味なのでそれ以前も緘黙だった可能性あり。現在も場合によっては緘黙/緘動が発動します。種々の研究に言及していますが、私は専門家ではありません。ひきこもり/自称SNEP(孤立無業者)です。

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