2012年12月 | 緘黙ブログー不安の心理学、脳科学的知見からー
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問題を起こさない緘黙児は放置されるか?」という記事に追記をしました。3歳で「かん黙」があった園児5名の内60%が5歳までに「かん黙」を克服したという研究です。日本の調査になります。

場面緘黙症を克服した学生を題材とした作品が2012年度第29回NHK大学放送コンテスト(通称Nコン)で優勝しました。札幌学院大学放送研究会の努力が報われた格好です。

NHK大学放送コンテストのHPによれば、コンテストは「各大学・短期大学の日頃の放送活動・制作活動の成果を発表する場」で「学生自身の手で企画・運営を行って」いるそうです。第29回コンテストでは7部門(ラジオドラマ部門・音声CM部門・映像CM部門・Live部門・アナウンス部門・朗読部門・映像番組部門)で行われ、その内の映像番組部門で緘黙作品が優勝を収めました。 

12月8日、立命館大学で開催された本選で見事優勝を手にした作品のタイトルは『~想い かける~』です。この作品は札幌学院大学に通う方の場面緘黙症克服物語となっています。私があれこれ書くよりも放送研究会のコメントを読んでいただいた方が分かりやすいと思いますので、HPからコメントを引用します。

引用~【放送研究会からのコメント】~

今回制作した『~想い かける~』という作品は、札幌学院大学に通う大橋伸和さんを題材にしたドキュメンタリー作品です。大橋さんは、13年間に及ぶ場面緘黙症を克服した方です。場面緘黙症とは、家庭などでは話すことができるのに、幼稚園や学校など、話さなければならない特定の場面や状況になると声が出せなくなる状態のことを言います。その場面緘黙症を克服した大橋さんに光を当て、13年前の様子や初めて話せるようになった当時を知る方、大学の友人や教授にお話を伺い、大橋さんの「変化」に焦点を絞った作品です。この作品を見て「人ってこんなに変われるんだ」と感じてもらえれば幸いです。

~引用終わり~

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社会不安が高い人はアイコンタクトを避けると考えるのが普通です(それを支持する研究もあります)。しかし、社会不安が高くても目を見るのを避けないどころか、長く見てしまうという研究もあるそうです。今回はこの結果がシャイ(恥ずかしがり屋)な子でも認められるか調べた論文をとりあげます。

Brunet, P. M., Heisz, J. J., Mondloch, C. J., Shore, D. I., & Schmidt, L. A. (2009). Shyness and face scanning in children. Journal of Anxiety Disorders , 23, 909-914.

★概要

11歳の子どもたちが研究に協力しています。シャイ度は母親に対する質問紙(Colorado Childhood Temparament Inventory;CCTI)の質問項目により評定。

顔刺激は1.目と口の形が違うセット2.顔の輪郭が違うセット3.顔のパーツ間の間隔が違うセットを用い、それぞれのセット内で2つの顔が同じかどうか判断させる課題を実施しました。

なお、元となる顔はすべての刺激セットにおいて同じものを使用しています。また、これらとは全く異なる顔も使用しています。

上記の課題実施中、EyeLink IIという眼球運動測定装置で目の動きをとらえています。初めの顔と次に出てきた顔が同じかどうか判断させるわけですが、2回目の呈示時だけ眼球運動を測定しています。

結果、シャイ度が高い子は①目と口の形が違うセットで左目を見る時間が長く②顔の輪郭が違うセットで初めに着目するのが鼻ではなく左目である傾向③口を見ない傾向という結果が得られました。

なお、顔のパーツ間の間隔が違うセットや全く異なる顔では有意な結果が得られませんでした。CCTI質問紙での社交性と顔の観察パターンとの関係も認められませんでした。

恥ずかしがり屋かどうかに関わりなく、全体として目と口の形が違うセット以外で鼻に対する注目が長く、多い結果となりました。

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場面緘(かん)黙症とは?
ある特定の場面(例.学校)でしゃべれなくなってしまう症状を場面緘黙症といいます。言語能力や知能には問題がないにもかかわらず、話せないのです。一般的に場面緘黙症の人は自らの意思で口を閉ざしているのではなく、不安や恐怖のために話せないとされます。中にはあらゆる場面で話せない全緘黙症になる事例もあります。
プロフィール

マーキュリー2世

Author:マーキュリー2世
性別:男
緘黙経験者で、バリバリの現役緘黙だったのは小学4年?大学1年。ただし、小学4年以前はほとんど記憶喪失気味なのでそれ以前も緘黙だった可能性あり。現在も場合によっては緘黙/緘動が発動します。種々の研究に言及していますが、私は専門家ではありません。ひきこもり/自称SNEP(孤立無業者)です。

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