2013年03月 | 緘黙ブログー不安の心理学、脳科学的知見からー
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問題を起こさない緘黙児は放置されるか?」という記事に追記をしました。3歳で「かん黙」があった園児5名の内60%が5歳までに「かん黙」を克服したという研究です。日本の調査になります。

社会(社交)不安障害の人は扁桃体が興奮しやすいとされます。

たとえば、社会不安障害の人は自己に関する否定的な文を読んでいると扁桃体が活性化します(Blair et al., 2008)。また、社会的場面に不安がある子供は他者からの否定的な評価を予想すると、扁桃体が活発になります(Guyer et al., 2008)

しかし、社会(社交)不安が高い人は扁桃体の興奮閾値が低いというだけではありません。脳は扁桃体だけで構成されるわけではなく、扁桃体へ情報を入力する部位、扁桃体から情報を出力する領域を考慮しなければなりません。

今回は扁桃体と連絡している紡錘状回が登場します。

なお、紡錘状回には紡錘状回顔領域(Fusiform Face Area:FFA)と呼ばれる領域があり、文字通り顔の認識に重要な役割を果たしています。

Pujol, J., Harrison, B. J., Ortiz, H., Deus, J., Soriano-Mas, C., López-Solà, M., Yücel, M., Perich, X., & Cardoner, N. (2009). Influence of the fusiform gyrus on amygdala response to emotional faces in the non-clinical range of social anxiety. Psychological Medicine, 39, 1177-1187.

★概要

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非常にユニークな研究を読んでみました。心や行動の専門家が自らセロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)を長期間服用した研究です。実験デザインも独特で、こういう方法もあるのだなと感心しました。

Besnier, N., Cassé-Perrot, C., Jouve, E., Nguyen, N., Lançon, C., Falissard, B., & Blin, O. (2010). Effects of paroxetine on emotional functioning and treatment awareness: a 4-week randomized placebo-controlled study in healthy clinicians. Psychopharmacology, 207, 619-629.

★概要

健康な精神科医18名、サイコロジスト12名が参加しました。なぜ専門家が被験者なのかというと、彼らは情動の変化に敏感だからというのです。本当でしょうかね?

SSRIのパロキセチン(パキシル)もしくはプラセボ(偽薬)を毎日4週間服用してもらいました。パロキセチンの摂取は初めの4週間は20mg/日、その後の1週間は10mg/日でした。

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以前、PubMedに収録された場面緘黙症に関する論文数の推移をグラフにしてみました。なお、PubMedとは米国立医学図書館(National Library of Medicine)作成の医学文献データベースのことです。

しかし、これは英語文献の話であり、日本語で書かれたものではありません。また、日本人が場面緘黙症を主題とした論文を英語で執筆したという話も聞きません。

そこで、今度はCiNiiで同じことを試みました。ただし、グラフの描画は自分ではなく、あるサイトに代行してもらいました。

なお、CiNiiはサイニィと読み、論文や書籍の書誌情報を集めたデータベースです。国立情報学研究所(NII)が運営しています。

追記(2014年5月7日):J-GLOBALという日本の科学技術情報のデータベースサイトでもグラフを作成しました(参考記事⇒緘黙研究の推移をグラフにしてみた(J-GLOBAL編))。

と、前置きはここまでにして本題に入りましょう。

○CiNii内での論文や本の数の推移をグラフ化

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場面緘(かん)黙症とは?
ある特定の場面(例.学校)でしゃべれなくなってしまう症状を場面緘黙症といいます。言語能力や知能には問題がないにもかかわらず、話せないのです。一般的に場面緘黙症の人は自らの意思で口を閉ざしているのではなく、不安や恐怖のために話せないとされます。中にはあらゆる場面で話せない全緘黙症になる事例もあります。
プロフィール

マーキュリー2世

Author:マーキュリー2世
性別:男
緘黙経験者で、バリバリの現役緘黙だったのは小学4年?大学1年。ただし、小学4年以前はほとんど記憶喪失気味なのでそれ以前も緘黙だった可能性あり。現在も場合によっては緘黙/緘動が発動します。種々の研究に言及していますが、私は専門家ではありません。ひきこもり/自称SNEP(孤立無業者)です。

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