2013年07月 | 緘黙ブログー不安の心理学、脳科学的知見からー
HOME   »  2013年07月

問題を起こさない緘黙児は放置されるか?」という記事に追記をしました。3歳で「かん黙」があった園児5名の内60%が5歳までに「かん黙」を克服したという研究です。日本の調査になります。

2012年に7月14~15日の2日間を通して北翔大学で行われた日本コミュニティ心理学会第15回大会において、場面緘黙に関するポスター発表がされました。その内容は「場面緘黙の当事者団体に所属する」経験者への質問紙、インタビュー調査で、その概要が株式会社コスモプリントのサイトで閲覧できます。電子ブック形式です。

なお、コスモプリント社は神奈川県相模原にある印刷会社で、学会印刷管理サービスも提供しています。北翔大学は北海道江別市にある私立大学です。

以下、内容の紹介とそれに関するコメントを書きます。

広瀬慎一 (2012). 社会的認知度の低い行動問題についての現状と展望 -場面緘黙の当事者団体を対象とした質問紙調査に基づいてー 日本コミュニティ心理学会第15回大会プログラム論文集, 56-57.

★研究概要

「場面緘黙の当事者団体に所属する場面緘黙経験者63名のうち、協力に同意が得られ、質問紙を回収することができた31名を分析」した。

男性5名、女性26名、平均年齢31.00±7.80。インタビュー調査はこの内、14名が対象。

年齢や性別などに関するフェイスシートや場面緘黙質問票(SMQ:Selective Mutism Questionnaire)日本語版、自由記述形式やインタビュー形式の質問を実施。回復・克服の程度も調査。インタビューとはいっても、実際には電話や電子メール、windows live messenger(現在はSkypeへ移行)で、対面形式ではありません。

○結果

スポンサードリンク

認知行動療法の方法の一つに現実性チェック(reality checking)があります。これは、感情を制御するために、現在の状況を現実的にとらえ、その脅威度を弱めようとするものです。

今回は現実性チェックが脳に与える影響についてのお話です。

Brühl, A. B., Herwig, U., Delsignore, A., Jäncke, L., & Rufer, M. (2013). General emotion processing in social anxiety disorder: neural issues of cognitive control. Psychiatry Research: Neuroimaging, 212(2), 108-115.

★概要

実験協力者は社交不安障害のgeneralized(全般)型の外患患者で、28名のデータが最終的に分析に用いられました。健常者は参加しませんでした。患者さんたちは認知行動療法の経験がありませんでした。

スポンサードリンク

先日、図書館で『檻のなかの子―憎悪にとらわれた少年の物語』を借りてきました。



『檻のなかの子―憎悪にとらわれた少年の物語』と、日本語の題名になっていますが、もちろんこれは邦訳で原題は『Murphy's Boy』です。1983年に世界的なベストセラー作家、トリイ・ヘイデン(Torey Hayden)氏が執筆した本(翻訳者は入江真佐子氏)です。2005年に翻訳されたものを読みました。その感想でも書いてみたいと思います。

なお、『檻のなかの子』では親からの身体的虐待を「背景」とした緘黙症の少年が描かれていますが、虐待がなくても緘黙症になる子/人がいることにご注意ください。後に述べるように私の認識は「背景」です。本書だけでは主因または一因とまで断定できません。

文庫本と単行本の両方があるのですが、私は単行本を読みました。表紙の画像も単行本の方です。英語版を検索してみると、『Murphy's Boy』(檻の中の子)が『Silent Boy: He Was a Frightened Boy Who Refused to Speak - Until a Teacher's Love Broke Through the Silence』という題名に変わっているバージョンも発見できます。下の商品紹介画像がその表紙です。

スポンサードリンク

カテゴリ
ランキング
Twitter
スマートフォンサイト
Amazon書籍
場面緘(かん)黙症とは?
ある特定の場面(例.学校)でしゃべれなくなってしまう症状を場面緘黙症といいます。言語能力や知能には問題がないにもかかわらず、話せないのです。一般的に場面緘黙症の人は自らの意思で口を閉ざしているのではなく、不安や恐怖のために話せないとされます。中にはあらゆる場面で話せない全緘黙症になる事例もあります。
プロフィール

マーキュリー2世

Author:マーキュリー2世
性別:男
緘黙経験者で、バリバリの現役緘黙だったのは小学4年?大学1年。ただし、小学4年以前はほとんど記憶喪失気味なのでそれ以前も緘黙だった可能性あり。現在も場合によっては緘黙/緘動が発動します。種々の研究に言及していますが、私は専門家ではありません。ひきこもり/自称SNEP(孤立無業者)です。

リンクについて
このサイトはリンクフリーです。リンクの取り外しはご自由になさって下さい。個別ページのSNSでの共有やブログ、サイトへのリンクも自由です。
プライバシーポリシー
当ブログはGoogle Adsense広告を掲載しています。Google Adsenseでは広告の適切な配信のためにcookie(クッキー)を使用しています。ユーザーはcookieを無効にすることができます。

なお、Google Adsenseで上げた収益は将来のホームレス生活を見越し、すべて貯金にまわしています。
免責事項
ブログ記事の内容には万全の注意を払っていますが、管理人はその内容の正確さについて責任を負うものではありません。

PAGE TOP