2014年04月 | 緘黙ブログー不安の心理学、脳科学的知見からー
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問題を起こさない緘黙児は放置されるか?」という記事に追記をしました。3歳で「かん黙」があった園児5名の内60%が5歳までに「かん黙」を克服したという研究です。日本の調査になります。

ノルウェイの森 文庫 全2巻 完結セット (講談社文庫)村上春樹。

日本でその名を知らない人はほとんどいないのではないでしょうか?小説といえば、緻密な論理的構成からなる本格推理小説(叙述トリック物も含む)と緘黙症が登場する作品ぐらいしか読まない私でも知っているくらいです。

もっとも私が読んだ、緘黙症が登場する作品といえば、盛田隆二『二人静』(光文社)トリイ・ヘイデン『檻のなかの子―憎悪にとらわれた少年の物語』(早川書房)トリイ・ヘイデン『幽霊のような子―恐怖をかかえた少女の物語』(早川書房)ぐらいしかありませんが。

村上春樹氏の作品は各国語に翻訳され、世界に知れ渡っているだけでなく、ノーベル文学賞の有力候補といわれるなど高い評価を得ています。特に日本では『ノルウェイの森』が有名です(というか私は『ノルウェイの森』ぐらいしか知らなかったですけど)。

*日本メディアでは海外でも村上春樹作品が好評であるという報道を見かけます。しかし、日本とは違って、世界の空気を肌で感じることはできないので、メディアの報道を鵜呑みにしないことも大切です。各国で翻訳され、ノーベル賞候補にもなったからといって一部の人間しか読んでいない、または少数の人にしか評価を得ていないかもしれないですからね(海外は広いですし、発行部数は高評価の指標として間接的なため)。

↑発行部数が高評価を直接的に示すものでない理由は分かりますよね。購入して読んだからと言って読後感が良いとは限らないし、そもそも読む時間さえないかもしれないからです(要するに、作品の評価は発行部数ではなく、読後の感想でされるべし、です)。

ちょっと話がそれましたが、そんな村上春樹氏のデビュー作は『風の歌を聴け』です。『風の歌を聴け』は群像新人文学賞(1979年)の受賞作で、映画化されたこともある中編小説です(映画監督は大森一樹氏)。『風の歌を聴け』は「僕と鼠もの」シリーズの第一作目で、第二作目が『1973年のピンボール』、第三作目が『羊をめぐる冒険』です。

実は、記念すべきデビュー作『風の歌を聴け』の主人公「僕」が場面緘黙症だったという説があります。2009年7月20日に発行された『清心語文第11号』に掲載された以下の文献が指摘しています。

小網亜紀(2009). 村上春樹の初期三部作と三島由紀夫『金閣寺』ーテーマの共通性と結末の相違性ー ノートルダム清心女子大学日本語日本文学会 11, 56-65.

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興味深い研究成果をすべてネタにできればいいのですが、生憎そうもいきません。そこで、アブストラクト(要旨)だけ読んだ、不安(障害)に関する興味深い論文を取り上げます。ほとんどが最新の研究成果です。

*ただし、今回はアブストラクトだけでなく、実験方法とその結果も読みました。また、今回の論文は不安との関係を直接調べた研究ではありません。しかし、高いストレスとなるスピーチ状況で、発話の認知的複雑性が減少するという内容は場面緘黙症に関するあの論文を彷彿とさせますので、本ブログでも取り上げたいと思います。

なお、不安(障害)以外の興味深い(面白い)研究については『心と脳の探求-心理学、神経科学の面白い研究』をご覧ください。

最近の記事⇒女性は妊娠可能性が高い時、魅力が低い男性が恋人だと睡眠時間が長く、魅力が高い男性が恋人だと睡眠時間が短い

↑では、寝ないで何をやっているのでしょうかね(笑)

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アスペルガー症候群のジェフ・フォアマン(Jeff Foreman)さんがご自身の体験談を本にされ、2012年に書籍が出版されました。ジェフ・フォアマンさんは小学生の頃から場面緘黙(選択性緘黙)の症状を引き起こしていました。共著者のビバリー・フォアマン(Beverly Foreman)さんは彼の親御さんです。

本の題名は『A Raging Silence』で直訳すると「激しい沈黙」、「厳しい沈黙」などとなります。この沈黙が緘黙のことを指しているのかそれとも、社会にアスペルガー症候群や自閉症スペクトラム障害が認知されておらず、未診断の発達障害者たちが「社会的に沈黙」している状態を指しているのかは定かでありません。

事実、ジェフ・フォアマンさんが自閉症スペクトラム障害と診断されたのは16歳でした。ジェフ・フォアマンさんは11歳の時にモントリオール病院に入院されたのにもかかわらず、自閉症の早期発見・診断が遅れてしまったようです。

Daisy May Publishingというカナダの出版社から出た本です。この出版社、そんなに大手ではないらしく、インターネット上でもそれほど話題になっていません。初めて本を出すような人向けにサービスを提供しているようです。なので、購入経路は限られています。Amazon.co.jpにもありません。

『A Raging Silence』は主としてアスペルガー症候群の体験談ですので、場面緘黙のことが書かれていない可能性も少なからずあります。なお、『A Raging Silence』から得た収益は自閉症研究のために寄付するとのことです。また、2014年には2冊目を出版する予定とのことです。

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場面緘(かん)黙症とは?
ある特定の場面(例.学校)でしゃべれなくなってしまう症状を場面緘黙症といいます。言語能力や知能には問題がないにもかかわらず、話せないのです。一般的に場面緘黙症の人は自らの意思で口を閉ざしているのではなく、不安や恐怖のために話せないとされます。中にはあらゆる場面で話せない全緘黙症になる事例もあります。
プロフィール

マーキュリー2世

Author:マーキュリー2世
性別:男
緘黙経験者で、バリバリの現役緘黙だったのは小学4年?大学1年。ただし、小学4年以前はほとんど記憶喪失気味なのでそれ以前も緘黙だった可能性あり。現在も場合によっては緘黙/緘動が発動します。種々の研究に言及していますが、私は専門家ではありません。ひきこもり/自称SNEP(孤立無業者)です。

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