2017年04月 | 緘黙ブログー不安の心理学、脳科学的知見からー
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問題を起こさない緘黙児は放置されるか?」という記事に追記をしました。3歳で「かん黙」があった園児5名の内60%が5歳までに「かん黙」を克服したという研究です。日本の調査になります。

興味深い研究成果をすべてネタにできればいいのですが、生憎そうもいきません。そこで、アブストラクト、研究方法、研究結果、研究の限界だけ読んだ、社交不安(障害)に関する興味深い論文を取り上げます。ほとんどが最新の研究成果です。

なぜ、社交不安(障害)なのかというと、場面緘黙児(選択性緘黙児)は社交不安(社会不安)が高いか、もしくは社交不安障害(社会不安障害,社交不安症)を併存していることが多いという知見があるからです。また、米国精神医学会(APA)が発行するDSM-5(精神疾患の分類と診断の手引き第5版)では場面緘黙症が不安障害(不安症)になりました。

今回は、社交不安が高い人は在宅時間が長いか、在宅可能性が高いという研究です。社交不安が高い人で、1日の平均ネガティブ感情が高いか、1日の平均ポジティブ感情が低いと、翌日に自宅で過ごす可能性が高くなったとの結果も得られました。

なお、社交不安(障害)以外の興味深い(面白い)研究については『心と脳の探求-心理学、神経科学の面白い研究』をご覧ください。

最近の記事1⇒人は認知バイアスを示すロボットを好む
最近の記事2⇒オキシトシン濃度が高い人はラバーハンド錯覚で身体所有感を感じやすい
↑ラバーハンド錯覚とは何ぞや?という方は「透明人間の錯覚で人前に立ってもストレスを感じにくくなる」という記事の後半をご覧ください。その他のラバーハンド錯覚実験については別のマイブログ『心理学、脳科学の最新研究ニュース』で"ラバーハンド"と検索した結果をご覧ください。

『心理学、脳科学の最新研究ニュース』で"ラバーハンド"と検索すると…

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Differential Susceptibility Hypothesis(DSH)という仮説があります。Differential Susceptibility Hypothesisとは、良い環境にいると精神的健康が良くなりやすく、悪い環境にいると精神的健康が悪くなりやすいという遺伝因子が存在するという仮説です。たとえば、セロトニントランスポーター遺伝子多型(5HTTLPR)がSS型だと(平均的にみて)不安が高いはずなのに、5HTTLPRがSL/LL型の不安障害児よりも、SS型の不安障害児の方が認知行動療法の効果が持続しやすいという研究(Eley et al., 2012)は、5HTTLPRが認知行動療法という環境因子の影響を受けやすい遺伝子多型であるからだと説明されます。つまり、5HTTLPRなどのDifferential Susceptibility Hypothesisと関わる遺伝子多型は「良くも悪くも環境に影響されやすい遺伝子多型」というわけです。

先行研究では予め研究者が選択した少数の候補遺伝子で同仮説が検証されてきました。しかし、これだと、おそらくそれぞれに小さな効果のある膨大な数の遺伝子の影響を捉えきれません(これが追試の失敗の原因とも考えられます)。なので、今回の論文は研究者が候補遺伝子を予め選定したのではなく、ゲノムワイドアプローチであるという点が特長になります。

Keers, R., Coleman, J. R. I., Lester, K. J., Roberts, S., Breen, G., Thastum, M., Bögels, S., Schneider, S., Heiervang, E., Meiser-Stedman, R., Nauta, M., Creswell, C., Thirlwall, K., Rapee, R. M., Hudson, J. L., Lewis, C., Plomin, R., & Eley, T. C. (2016). A genome-wide test of the differential susceptibility hypothesis reveals a genetic predictor of differential response to psychological treatments for child anxiety disorders. Psychotherapy & Psychosomatics, 85(3), 146-158. doi:10.1159/000444023.

★概要

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興味深い研究成果をすべてネタにできればいいのですが、生憎そうもいきません。そこで、論文アブストラクト(抄録)、調査方法、調査結果を軽く読んだ不安(障害)・恐怖に関する興味深い論文を取り上げます。ほとんどが最新の研究成果です。

なぜ不安(障害)・恐怖なのかというと、場面緘黙(選択性緘黙)児は不安が高いか、もしくは不安障害(不安症)を併存していることが多いという知見があるからです。さらに、米国精神医学会(APA)が発行するDSM-5では場面緘黙症が不安障害になりました。

今回は喘息と不安障害には双方向的関係が存在するという研究です。

なお、不安(障害)・恐怖以外の興味深い(面白い)研究については『心と脳の探求-心理学、神経科学の面白い研究』をご覧ください。

最近の記事1⇒鏡の前で不健康食を食べると美味しさを感じにくくなる
最近の記事2⇒中間の選択肢を選ぶ人が多い国はIQが高い

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場面緘(かん)黙症とは?
ある特定の場面(例.学校)でしゃべれなくなってしまう症状を場面緘黙症といいます。言語能力や知能には問題がないにもかかわらず、話せないのです。一般的に場面緘黙症の人は自らの意思で口を閉ざしているのではなく、不安や恐怖のために話せないとされます。中にはあらゆる場面で話せない全緘黙症になる事例もあります。
プロフィール

マーキュリー2世

Author:マーキュリー2世
性別:男
緘黙経験者で、バリバリの現役緘黙だったのは小学4年?大学1年。ただし、小学4年以前はほとんど記憶喪失気味なのでそれ以前も緘黙だった可能性あり。現在も場合によっては緘黙/緘動が発動します。種々の研究に言及していますが、私は専門家ではありません。ひきこもり/自称SNEP(孤立無業者)です。

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