緘黙症ってけっこう書かれている? | 緘黙ブログー不安の心理学、脳科学的知見からー
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問題を起こさない緘黙児は放置されるか?」という記事に追記をしました。3歳で「かん黙」があった園児5名の内60%が5歳までに「かん黙」を克服したという研究です。日本の調査になります。

大学の図書館で場面緘黙症について書かれている書籍(学術書)を探していたことがありました。下に場面緘黙症について言及のあった書物をあげます。




?北村陽英(1988). メンタルヘルス実践体系5 いじめ・自殺 日本図書センタ-
p.35-44に「消極的で無口な子へのいじめ」として1つの事例が挙げられています。軽度の緘黙症の事例と解説です。



?乾 吉佑・ 亀口 憲治・東山 紘久・氏原 寛 ・ 成田 善弘(編者)(2005). 心理療法ハンドブック 創元社
「第?部 カウンセラーが知っておくべき基本語彙」の210項目+人名の中(p.510)に緘黙の項があります。



?G.C.デビソン・J.M.ニール・A.M.クリング(著)下山晴彦(訳)(2007).テキスト臨床心理学3 不安と身体関連障害 
誠信書房
「第?部 不安障害」の「第1章 恐怖症」のフォーカス1.1(p.21-24;コラムみたいなもの)の中の「社会恐怖」の項目で選択性緘黙(p.22?)をとりあげている。




?安香宏・村瀬孝雄・東山紘久(編)(2000).子どもの心理臨床 (臨床心理学大系) 金子書房
「第?章 その他の心理的問題」の中の「第?‐2章 選択性緘黙の心理療法」(杉山信作;p.223-240)で緘黙症がとりあげられている。その中で、ハイデン(Hayden,1980)の有名な4つの分類が記されている。
(1)共生型(symbiotic mutism)
(2)恐怖型(speech phobic type)
(3)反応型(reactive mutism)
(4)受動攻撃型(passive-aggressive)




?中根 晃(1999). 発達障害の臨床 金剛出版
「第?部 12章 言語障害ー吃音、速語症、心因性緘黙症ー」の「?選択性緘黙症」。p.202-205




?ルイス・A. シュミット・), ジェイ シュルキン(著) 貝谷 久宣・ 不安抑うつ臨床研究会(訳)(2006).社会不安障害とシャイネス―発達心理学と神経科学的アプローチ 日本評論社
「第13章 極度の恐怖、シャイネス、社会不安障害の治療と介入」の中の項「子どもの社会不安障害」で緘黙症について言及。SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)のフルオキセチンによる薬物療法を紹介。
また、序文?(正しくは第1章)で「行動抑制の概念」としてあの有名なJerome Kagan氏が執筆している。




?ダン・J.スタイン・ エリック・ホランダー(著)樋口 輝彦・ 久保木 富房・ 貝谷 久宣・ 坂野 雄二・ 野村 忍 ・不安抑うつ臨床研究会(訳)(2005). 不安障害 日本評論社
p.34でBlack&Uhde(1992)、Black&Uhde(1994)、Dummit et al.(1996)の薬物療法に関する研究を紹介。
Part?x?で「特定の集団における不安障害」の31.1?「児童と青年における不安障害」の?p.446で緘黙症を社会不安の1変型とする見方を紹介。





?フィリップ バーカー(著)山中 康裕・岸本 寛史(訳)(1999).児童精神医学の基礎 金剛出版
「第15章 その他の臨床的症候群」の中のp.217-220で言及。またもハイデン(Hayden,1980)の4類型に言及。




印象としては、ハイデン(Hayden,1980)の文献を引用しているものが多い。また、薬物療法ではBlack氏らの研究論文を引用していることも多い。←全ての文献を調査したわけではないので、真に受け取らねいで!




それにしても、緘黙症をとりあげていてもページ数少なすぎ。それでもないよりはましですが…。でもやっぱり緘黙症をメインに扱った本が出版されてほしいというのが本音です。

●追記(2010/10/22)
上記の文献紹介の中で言及のあった論文を明示しときます。念のため。



ハイデン(Hayden,1980):
Hayden, T.L. (1980). Classification of elective mutism. Journal of the American Academy of Child Psychiatry, 19, 118-133.



Black&Uhde(1992):
Black, B., & Uhde, T.W. (1992). Case study: Elective mutism as a variant of social phobia. Journal of the American Academy of Child and Adolescent Psychiatry, 31, 1090-1094.




Black&Uhde(1994):
Black, B. & Uhde, T.W., (1994). Treatment of elective mutism with fluoxetine: A double-blind, placebo-controlled study. Journal of the American Academy of Child and Adolescent Psychiatry, 33, 1000-1006.



Dummit et al.(1996)
Dummit, E.S., Klein, R.G., Tancer, N.K., Asche, B., & Martin, J. (1996). Fluoxetine treatment of children with selective mutism : An open trial. Journal of the American Academy of Child and Adolescent Psychiatry, 35, 615-621.

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場面緘(かん)黙症とは?
ある特定の場面(例.学校)でしゃべれなくなってしまう症状を場面緘黙症といいます。言語能力や知能には問題がないにもかかわらず、話せないのです。一般的に場面緘黙症の人は自らの意思で口を閉ざしているのではなく、不安や恐怖のために話せないとされます。中にはあらゆる場面で話せない全緘黙症になる事例もあります。
プロフィール

マーキュリー2世

Author:マーキュリー2世
性別:男
緘黙経験者で、バリバリの現役緘黙だったのは小学4年?大学1年。ただし、小学4年以前はほとんど記憶喪失気味なのでそれ以前も緘黙だった可能性あり。現在も場合によっては緘黙/緘動が発動します。種々の研究に言及していますが、私は専門家ではありません。ひきこもり/自称SNEP(孤立無業者)です。

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