ネット上で緘黙症の啓発をする上で生じるパラドックス | 緘黙ブログー不安の心理学、脳科学的知見からー
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問題を起こさない緘黙児は放置されるか?」という記事に追記をしました。3歳で「かん黙」があった園児5名の内60%が5歳までに「かん黙」を克服したという研究です。日本の調査になります。

Twitterは啓発活動に利用するツールとして活用できます。Facebookなど各種SNS(ショーシャル・ネットワーキング・サービス)もそうです。しかし、その際には日頃から緘黙以外のことを書かなければならないというパラドックス(逆説)が発生します。

○Twitterを利用した啓発で生じるパラドックス

Twitter上で自らのプロフィールに緘黙症経験者と書いておくか、緘黙症に関するツイートをしていればそれなりに緘黙当事者が集まってくるでしょう。しかし、それだと、緘黙症を知らない方がその存在に気付くきっかけにはなりません。

したがって、もしも、緘黙症を知らない方向けに啓発活動をするのであれば、日頃から緘黙症とは無関係なツイートでフォロアーを引きつけておき、たまに緘黙症に関する情報を発信しなければなりません。また、緘黙症のことばかりつぶやいてしまうと、せっかくのフォロアーさんが逃げてしまう可能性があるので、あまり頻繁に言及するのは避けるのが無難です。

他のキーワードと混ぜてつぶやくという手もあります。緘黙症だけがキーワードだと最初から緘黙症に関心のある方しかそのツイートを読みません。したがって、他のキーワードと混ぜなければ、緘黙症に関する知識や興味のない人に対する啓発効果は期待できません。

私の場合だと、DSM(精神障害の診断と統計の手引き)の改訂に関するツイートでパニック障害や抜毛症、ためこみ障害(hoarding disorder)、盗癖(kleptomania)、行為障害、PTSD、死別うつ、人格障害、過食症などまったく関係のないキーワードと一緒に、緘黙(症)の文字を刷り込むんできました。

関連記事⇒私のTwitterで心理学者、神経科学者が緘黙症を認知

役割分担もできます。日頃から緘黙症のことをツイートする役割を担うアカウントとその方のツイートをRT(リツイート)で拡散する方の2種類を用意するのです。ただし、後者は日頃から緘黙症とは関係のないツイートでフォロアーをひきつけているものとします。また、2つのアカウントを1人で管理することも可能です。

○Facebookは?

緘黙症コミュニティもあるFacebookは最初から緘黙症に関心のある方たちが集まっています。情報交換、交流目的ならそれだけでもいいのですが、もしも一般人への啓発も目的であるならば、Facebookにも同じ理屈が通用しそうです。ゆえに、積極的な対外戦略をとらなければ、内向けのコミュニティに終わってしまいます。

○ブログは?

SNSではありませんが、ブログの方はどうなんでしょうか?

基本的には、1ブログ1テーマが原則で、最初から緘黙症に興味、関心のある方がメインターゲットです。もし、一般人に対しても緘黙症の認知度向上を目指すなら、緘黙症とは全く別のテーマに絞ったブログで読者をひきつける必要があります。その中で、実は私は場面緘黙症(の疑い)があって…というふうに告白する形にするのが1つの案です。ただ、それだとよっぽど魅力的なブログを作成していないかぎりは、効果のほどはたかが知れています。

別の話ですが、私は「にほんブログ村」というランキングに参加しています。にほんブログ村はバナー等のクリック数に応じてポイントを割り振り、順位づけるというポイント制度を導入しています。私は場面緘黙症と社会不安障害に1対1の割合でポイントを割り振るようにしています。

その理由ですが、もしかしたら現在社会不安障害でランキングに参加してらっしゃる方の中にも過去に緘黙症だった可能性のある方がいらっしゃるかもしれないとの考えがあります。それに私のブログはなんだかんだいって、社会不安障害に関する論文の記録要素が強いのです。

しかし、本当は場面緘黙症に100%のポイントを割り振りたいのです!しかし、それだと緘黙症の認知が広まらないので、このポイント配分にしています。

以前から社会不安障害カテゴリにもポイントを割り振っていたのですが、そのバナーを新しく設置しました。左サイド「ランキング」エリアにある場面緘黙症カテゴリバナーの下に位置する「社会不安障害」バナーがそれです。

*追記(2013年9月1日):2013年8月31日に社会不安障害バナーを削除しました。サイトの表示速度が遅れるデメリットと利用者数の少なさを考慮したことによります。

なお、ここでいうパラドックスはネットだからこそ強固に存在するものです。テレビや新聞だと多少弱まります。しかし、たとえ一覧性に優れている新聞でも緘黙症に興味を抱く層が偏るのは致し方ありません。しかも、各媒体に接するユーザー層が違います。多媒体で啓発をしなければならない所以です。

ただし、これは緘黙症を知らない人に対する啓発をするうえで生じるパラドックスです。緘黙症に興味、関心がある方との情報交換をする上ではこの種のパラドックスは発生しません。

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Comment
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卑屈なコメンター
したたかですね(笑)

先日、ははさんのブログを見たら、こちらのブログにリンクが張ってあってびっくりしました!

おはずかしい・・・
自分ごときのコメントによって、いつもこちらのブログを汚しているような気がして申し訳なく思っています。

ここに書き込むのが自分しかいないというのを実はかなり気にしていて、他の方が書き込めるような雰囲気も作っておこうかなとなやんでいましたが、結局内容が難しすぎて書き込みようがないのかも・・・


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卑屈なコメンター(補足)
すげえ!
よくみたら、社会不安障害のカテ、緘黙勢が健闘しているではないか!
ここもいい線いっていますね。

最近、発達障害系のカテばかりみていたので社会不安障害はノーマークでした。

さっき、SMとSADのちがいってなんだろうとかんがえたのですが、緘黙はSADにくらべて何事も「極端」なのかなという印象です。スキルの遅れにしても、不安レベルにしても。SADを見ても軽い人たちに見えてしまうのは、緘黙がそれだけ極端だからなのかなという感じがします(SADを貶して言っているわけではありません)。100%の状態がかんもくってこと?う~ん・・・

いや、むしろSADには緘黙のような「不安を低減させる儀式(緘黙症状)」はないのではないか? むしろSADのほうが不安とか・・・

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Re: 卑屈なコメンター(補足)
> すげえ!
> よくみたら、社会不安障害のカテ、緘黙勢が健闘しているではないか!
> ここもいい線いっていますね。

啓発ということを考えた場合、社会不安障害のところに集中し過ぎるのもよくありませんね。かといって、あまり無関係なカテゴリに入るのも難しいだろうし。上位表示ねらいならば、各記事下にランキングバナーを貼らなければなりません。もっとも内容が難しすぎるとそれも逆効果になるでしょうが。

>SADを見ても軽い人たちに見えてしまうのは、緘黙がそれだけ極端だからなのかなという感じがします(SADを貶して言っているわけではありません)。100%の状態がかんもくってこと?う~ん・・・

>いや、むしろSADには緘黙のような「不安を低減させる儀式(緘黙症状)」はないのではないか? むしろSADのほうが不安とか・・・

おそらく、「不安を低減させる儀式」という考えが妥当かどうかに関わらず、緘黙症でない(なかった)SADの人からみたら緘黙症の人の不安は低く見えるのだろうと思います。なにせ、経験していませんから。

157
Re: 卑屈なコメンター
補足に返事してしまってすみません。本来ならこちらのコメントから返信すべきでした。

> ここに書き込むのが自分しかいないというのを実はかなり気にしていて、他の方が書き込めるような雰囲気も作っておこうかなとなやんでいましたが、結局内容が難しすぎて書き込みようがないのかも・・・

批判的なコメントなら歓迎しますけどね。ただし、炎上目的でなく、真理の究明に役立つという条件付きですけども。


158
安心感はどんな物質が関連している?
そうですか。
まあ、今の所自分一人なのかな・・・

今疑問に思っているのは、・・・
アスペルガーのテンプル・グランディン教授が考えた
「squeeze machine」という機械について。ぎゅーっと押し付けられることで安心感を得るものらしいです(だとしても見た目がすごい(笑)人間脱水機みたい)。たしかに圧が加われば安心感はえられるんだろうなと思うのですが、データとしてそういうものは実証されているのでしょうか??

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Re: 安心感はどんな物質が関連している?
> そうですか。
> まあ、今の所自分一人なのかな・・・

別に、コメントする人の数なんて、気にしていません。ただ、批判的なコメントがないと、バイアスの影響が強くなりますから。それに、視野も狭まりますし…。

> 今疑問に思っているのは、・・・
> アスペルガーのテンプル・グランディン教授が考えた
> 「squeeze machine」という機械について。ぎゅーっと押し付けられることで安心感を得るものらしいです(だとしても見た目がすごい(笑)人間脱水機みたい)。たしかに圧が加われば安心感はえられるんだろうなと思うのですが、データとしてそういうものは実証されているのでしょうか??

そんなこと、私に聞かれても知りませんよ。「squeeze machine」なんて初耳ですから。専門家に聞いてください。

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場面緘(かん)黙症とは?
ある特定の場面(例.学校)でしゃべれなくなってしまう症状を場面緘黙症といいます。言語能力や知能には問題がないにもかかわらず、話せないのです。一般的に場面緘黙症の人は自らの意思で口を閉ざしているのではなく、不安や恐怖のために話せないとされます。中にはあらゆる場面で話せない全緘黙症になる事例もあります。
プロフィール

マーキュリー2世

Author:マーキュリー2世
性別:男
緘黙経験者で、バリバリの現役緘黙だったのは小学4年?大学1年。ただし、小学4年以前はほとんど記憶喪失気味なのでそれ以前も緘黙だった可能性あり。現在も場合によっては緘黙/緘動が発動します。種々の研究に言及していますが、私は専門家ではありません。ひきこもり/自称SNEP(孤立無業者)です。

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