先天性副腎過形成と同性愛 | 緘黙ブログー不安の心理学、脳科学的知見からー
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問題を起こさない緘黙児は放置されるか?」という記事に追記をしました。3歳で「かん黙」があった園児5名の内60%が5歳までに「かん黙」を克服したという研究です。日本の調査になります。

場面緘黙症は認知度が低く、本人にとって非常に苦しい症状です。しかし、場面緘黙症の認知度だけが低いわけではありません。今回は、一般に知られていない(と考えられる?)先天性副腎過形成について記します。ちなみにGoogleで”緘黙症”と検索すると約 27,600 件ヒットするのに対し、"先天性副腎過形成"は約 5,200 件でした(単純比較はできませんが…)。

㊟私は場面緘黙症(自己診断)という認知度が低い症状に苦しめられていました。緘黙症以外の認知度が低い症状のことを勉強できたらと思ってこのような記事を書いています。

●同性愛の生物学的要因
本当に同性愛者に罪はあるのか? というのも同性愛には生物学的要因が関与している可能性があるからです。
たとえば、先天性副腎過形成(congenital adrenal hyperplasia)症というものがあります。この症状ではアンドロゲンという男性化作用があるホルモンの副腎からの分泌が過剰です。そして、出生前からのアンドロゲン過剰分泌がある―つまり先天性副腎過形成である―女性の同性愛者の割合はそれがない場合と比べて、高いことが知られています。他にも性的二型核(sexually dimorphic nucleus)という脳部位の大きさが両性愛者と異性愛者で異なることが知られています。

●同性愛者を罪に問うことは妥当か?

ところで、世の中には同性愛が違法である国があり、同性愛者に対する差別や偏見もあります。現代社会は同性愛者にとって決して住み心地が良いとはいえないでしょう(もちろん国や地域によって事情は異なるでしょうが)。しかし、上述したように、同性愛にも生物学的要因が関与している可能性が示唆されていることを考えると、本当に本人に責任があるのか?罪に問えるのか?といった疑問を感じます。もちろん同性愛にも環境的要因が関与するでしょう。しかし、生まれつき男性化作用や脱女性化作用を持つホルモン(人間はホルモンの影響がないと女性になる可能性が高くなります)の分泌量が異常である人が同性愛である場合、その人を罪に問うことが正当といえるでしょうか?

※こんな記事を書くと誤解されそうですが、私は同性愛ではありません。また、同性愛容認関連団体に所属しているわけでもありません。同性愛容認派、拒絶派どちらでもありません。あくまでも、同性愛には生物学的要因が関与している可能性について記しただけです。認知度が低い症状や疾患についての勉強メモです。

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148
DSM-5
おひさしぶりです。
この記事について思い出してやってきました。

このたびDSM-5が発表されたことで、先天性副腎過形成の人でも「性別違和(性同一性障害)」の診断を下せるようになったそうです。
DSM-IVでは性分化疾患の人は診断することができませんでした。

まあ、ここの記事は「同性愛」についての記事なので、すこし趣旨が違いますけれども。

<参考>(これは発表前の記事ですけど。)
http://psychnews.psychiatryonline.org/newsArticle.aspx?articleid=1676226

DSM-5に関しては、アラン・フランシス医学博士やNIMHの反応がいまいち宜しく無いようで・・・(/_;)

同性愛はたしかDSM-IIIのときに除外されたかと記憶しています。これにも批判派がいるみたいですが。
でも、治しようのないものをDSMに含めたところで治療上あまり意味がないし、それだったらその周辺の疾患(うつや不安)などに重点をおいて治療した方が現実的ではあると思いますが・・・

最近では、DSMはあくまでも基準の一つだよねという認識でいます。

SMなんかも、一覧を見る限り、マーキュリー2世さんのおっしゃったとおりSADには包摂されなかった印象ですが、はっきりした記事がみあたりません。

149
Re: DSM-5
> おひさしぶりです。

こちらこそ、お久しぶりです。

> このたびDSM-5が発表されたことで、先天性副腎過形成の人でも「性別違和(性同一性障害)」の診断を下せるようになったそうです。
> DSM-IVでは性分化疾患の人は診断することができませんでした。

ほお。そうなんですか、知りませんでした。情報、ありがとうございます。

> DSM-5に関しては、アラン・フランシス医学博士やNIMHの反応がいまいち宜しく無いようで・・・(/_;)

実は以前からアラン・フランシス医学博士のTwitterをフォローしています。

> 同性愛はたしかDSM-IIIのときに除外されたかと記憶しています。これにも批判派がいるみたいですが。

性別違和感というのは本人の苦悩に焦点をあてるということでしょうかね。同性愛は外からの社会的なネガティブなレッテル貼りでしょうから。同性愛だからといって性別違和感をもっているとは限らないわけだし。

> SMなんかも、一覧を見る限り、マーキュリー2世さんのおっしゃったとおりSADには包摂されなかった印象ですが、はっきりした記事がみあたりません。

SMに関する情報はあまり見当たりませんね。診断基準などの情報がない現状が続くのなら、DSM5に関する新たな憶測記事でも書こうかな、と考えているところです。


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場面緘(かん)黙症とは?
ある特定の場面(例.学校)でしゃべれなくなってしまう症状を場面緘黙症といいます。言語能力や知能には問題がないにもかかわらず、話せないのです。一般的に場面緘黙症の人は自らの意思で口を閉ざしているのではなく、不安や恐怖のために話せないとされます。中にはあらゆる場面で話せない全緘黙症になる事例もあります。
プロフィール

マーキュリー2世

Author:マーキュリー2世
性別:男
緘黙経験者で、バリバリの現役緘黙だったのは小学4年?大学1年。ただし、小学4年以前はほとんど記憶喪失気味なのでそれ以前も緘黙だった可能性あり。現在も場合によっては緘黙/緘動が発動します。種々の研究に言及していますが、私は専門家ではありません。ひきこもり/自称SNEP(孤立無業者)です。

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