場面緘黙児の治療に携帯端末を使用(シリアスゲーム会議) | 緘黙ブログー不安の心理学、脳科学的知見からー
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問題を起こさない緘黙児は放置されるか?」という記事に追記をしました。3歳で「かん黙」があった園児5名の内60%が5歳までに「かん黙」を克服したという研究です。日本の調査になります。

2013年8月末にシンガポールマネジメント大学で開催されたシリアスゲームに関する国際カンファレンス(Serious Games & Social Connect conference)において場面緘黙症に関する研究発表が行われました。

第2回シリアスゲームに関する国際カンファレンス(2013)はアジアのシリアスゲーム連盟(Asian Federation for Serious Games)とシリアスゲーム連合(Serious Games Association)の共催でした。NPO法人「国際ゲーム開発者協会日本(IGDA日本)」代表の小野憲史さんも出席しました。

場面緘黙症に関する研究発表を行ったのはClare Kwan氏です。Clare Kwan氏はシンガポールの精神衛生研究所(IMH:Institute of Mental Health)に勤務されており、IMHが経営する児童指導クリニック(Child Guidance Clinic)で臨床心理士として活躍されています。

Clare Kwan氏の発表はOnline portal for treatment of children with Selective Mutism(場面緘黙症の治療にオンラインポータル(ゲーム)を)というタイトルでした。
内容は「Meeky Mouse」という認知行動療法プラグラムを場面緘黙症に適用するという趣旨です。

ただ単にどこかの学会で研究発表があったというだけでは記事にする意味もないのですが、今回は私が注目しているシンガポールの緘黙研究なので話は別です。 シンガポールIMHは『Quiet As A Mouse』(Daniel Fung著)という子ども向けの本を独自出版しているくらいですから。

私の知る限り、子ども向けの本を独自出版している精神衛生研究機関はシンガポールのIMHくらいです。そういう意味では、あの米国国立精神衛生研究所(NIMH)よりも進んでいるとさえいます。もっとも、NIMHと子ども向けの本という組み合わせ自体がおかしいかもしれませんが。

『Quiet As A Mouse』の著者、Daniel Fung氏は場面緘黙症に関する研究に関与したことのある方です。

○過去にあったシンガポールでの緘黙研究

シンガポールの緘黙研究には2011年開催のシンガポール衛生&生医学学術大会で最優秀ポスター発表賞(銅賞)の光栄に授かったものもあります。これは場面緘黙児に対する認知行動療法をICT(情報通信技術)で実現した研究です。

この研究にはシンガポールのIMHの小児及び青年精神医学部門に所属し、デュークNUS医学大学院(シンガポール)のSharon Sung氏らが関わりました。

関連記事⇒緘黙研究の発表がポスター賞に

そして、以下の論文へと結実しました。

Ooi, Y. P., Raja, M., Sung, S. C., Fung, D. S., & Koh, J. B. (2012). Application of a web-based cognitive-behavioural therapy programme for the treatment of selective mutism in Singapore: a case series study. Singapore Medical Journal, 53(7), 446-450.

この論文も「Meeky Mouse」プログラムによる場面緘黙児の治療がテーマです。Meeky Mouseにはどうやらマニュアル(Meeky Mouse Therapy Manual: CBT Program for Selective Mutism. D. Fung, A. Kenny & S. Mendlowitz, in press)もあるようです。

私的には欧米の研究もいいですが、同じアジア圏のシンガポールにも頑張ってもらいたいです。AKB48の推しメンをもじれば、推しクニ(推し92)です。

○参考URL(2013年9月30日現在)

2013年度第2回シリアスゲームに関する国際カンファレンス(Serious Games & Social Connect conference)

http://www.seriousgamesconference.org/programme/28-august-session-5-2

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場面緘(かん)黙症とは?
ある特定の場面(例.学校)でしゃべれなくなってしまう症状を場面緘黙症といいます。言語能力や知能には問題がないにもかかわらず、話せないのです。一般的に場面緘黙症の人は自らの意思で口を閉ざしているのではなく、不安や恐怖のために話せないとされます。中にはあらゆる場面で話せない全緘黙症になる事例もあります。
プロフィール

マーキュリー2世

Author:マーキュリー2世
性別:男
緘黙経験者で、バリバリの現役緘黙だったのは小学4年?大学1年。ただし、小学4年以前はほとんど記憶喪失気味なのでそれ以前も緘黙だった可能性あり。現在も場合によっては緘黙/緘動が発動します。種々の研究に言及していますが、私は専門家ではありません。ひきこもり/自称SNEP(孤立無業者)です。

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