英国の緘黙団体、SMIRAの拠点がある地方の新聞にカースティ | 緘黙ブログー不安の心理学、脳科学的知見からー
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問題を起こさない緘黙児は放置されるか?」という記事に追記をしました。3歳で「かん黙」があった園児5名の内60%が5歳までに「かん黙」を克服したという研究です。日本の調査になります。

2013年10月22日、英国の地方紙、Leicester Mercury(レスター・マーキュリー)オンライン版に場面緘黙症の記事が掲載されました。カースティさんが主役の記事です。

レスター・マーキュリーはレスター(Leicester)地方の新聞です。レスターは英国の緘黙団体SMIRA(Selective Mutism Information & Research Association)の拠点です。

カースティさんとはKirsty Heslewood(カースティー・ヘィズルウッド/ヘイズルウッド)さんのことで、ミスハートフォードシャー2012、ミスイングランド2013、ミス英国(ミスイギリス)の功績があるお方です。2013年2月13日、日本テレビで放映されたザ!世界仰天ニュースでも話題になりました。

SMIRA代表のAlice Sluckin(アリス・スルーキン)さんも登場します。記事上部にはカースティさんとアリス・スルーキンさんがSMIRA誕生21周年記念パーティでのケーキを前にした写真が掲載されています。

レスター・マーキュリー紙によれば、カースティさんが自分の状態(症状)にselective mutismという名前があるのを知ったのは20歳ごろだそうです。BBCドキュメンタリーの緘黙報道がきっかけです。

selective mutismの日本語は場面緘黙症(選択性緘黙症)です。

これまで、カースティさんがいつ場面緘黙症を知ったのかに関する情報はありませんでしたから、貴重なニュースです。

日本でも北翔大学の広瀬慎一氏が場面緘黙症の成人当事者にアンケートを実施し、場面緘黙を知った年齢が平均すると21.9歳であることが分かっています(広瀬, 2012)

ただし、広瀬(2012)では場面緘黙を認識したメディアはテレビよりもインターネットや本が多く、それぞれ58.1%、29.0%でした(ザ!世界仰天ニュースが放映される前の調査であることに注意)。

ミスワールド2013のカースティさんのプロフィールには24歳とありました。一方、BBCのドキュメンタリー番組とはおそらく"My Child Won't Speak"のことだろうと思われます。このドキュメンタリー番組は2010年に放映されたので、おおよそ年齢と合致します。

というわけで、カースティさんは正式な治療を受けず、自己流で克服した可能性が高まりました。ただ、親が意識的に隠していた可能性もあるため、これだけでは場面緘黙症の治療を受けていないとは断言できません。

自己流で克服したのが事実だとするならば、ミスイングランドやミスワールドで盛んに自信がないと公言していたのも頷けます。

参考記事⇒ミスイングランドでも場面緘黙症から逃れられない

人気の検索トピックを調べることができるGoogleトレンドでは、2010年2月に"selective mutism"(場面緘黙症)に関する検索数が増加しています。特にアメリカ合衆国とイギリス連邦を比較した検索トレンドが分かりやすいです。

*"My Child Won't Speak"は2010年2月2日から放送されました。

世界の検索トレンド⇒Googleトレンド(selective mutism)

アメリカとイギリスの比較⇒米国対英国:Googleトレンド(selective mutism)

ただ、2010年2月2日にイギリスの日刊タブロイド紙、The Daily Mirror(デイリー・ミラー)に場面緘黙症の記事、”Meet the child who suffers from selective mutism and will not speak”が掲載されており、その影響との分離は難しいでしょう(オンライン版のMirror Onlineより)。

無料オンライン百科事典、Wikipediaの検索トレンドでは2010年2月3日には、selective mutism記事へのアクセス数が倍増し、3073PV(ページビュー)に達しました(統計はWikipedia article traffic statisticsによる)。

2010年2月に限定したselective mutismでの検索結果(Wikipedia article traffic statistics)

関連記事⇒Wikipediaでの緘黙ページビュー(アクセス数)の推移

このように、selective mutismの検索数やアクセス数が2010年2月あたりを境に増加していますから、メディアの影響力が分かります。カースティさんもこの流れに乗った場面緘黙当事者の内の1人なのでしょう。

*カースティさん以外にもBBCのドキュメンタリー番組を観て、場面緘黙症を知った方がメディアに登場したことがあります。2010年5月4日、英国の発行部数が多いThe Daily Telegraph(デイリー・テレグラフ)に場面緘黙児の両親が"My Child Won't Speak"を観て自分の息子が場面緘黙症だと知ったという話が掲載されました(オンライン版のThe Telegraphより)。

ただ、カースティさんは2010年に場面緘黙症を知ってから、2012年のミスハートフォードシャーになられたり、2012年5月18日の英国最古のタブロイド紙、The Daily Mail(デイリー・メール)のオンライン版(Mail Online)で報道されるまで、2年ほどしかありません。

私なんかは場面緘黙症を知っただけでも衝撃的なのに、それをまだ間もないうちに、メディアに取り上げられでもしたら精神的に持つかどうか…。カースティさんは精神的にお強い方なんですね。

○参考URL(2013年11月1日現在)

Beauty queen who didn't speak in public until she was SEVEN finds her voice to become Miss England hope(Mail Online)

http://www.dailymail.co.uk/femail/article-2146240/Kirsty-Heslewood-suffered-selective-mutism-finds-voice-Miss-England-hope.html

Boy speaks to teacher for first time after 'selective mutism' therapy(The Telegraph)

http://www.telegraph.co.uk/health/healthnews/7676909/Boy-speaks-to-teacher-for-first-time-after-selective-mutism-therapy.html

Meet the child who suffers from selective mutism and will not speak(Mirror Online)

http://www.mirror.co.uk/news/uk-news/meet-the-child-who-suffers-from-selective-198616

Old video ended beauty queen's years of silence(Leicester Mercury)

http://www.leicestermercury.co.uk/Old-video-ended-beauty-queen-s-years-silence/story-19968294-detail/story.html

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場面緘(かん)黙症とは?
ある特定の場面(例.学校)でしゃべれなくなってしまう症状を場面緘黙症といいます。言語能力や知能には問題がないにもかかわらず、話せないのです。一般的に場面緘黙症の人は自らの意思で口を閉ざしているのではなく、不安や恐怖のために話せないとされます。中にはあらゆる場面で話せない全緘黙症になる事例もあります。
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マーキュリー2世

Author:マーキュリー2世
性別:男
緘黙経験者で、バリバリの現役緘黙だったのは小学4年?大学1年。ただし、小学4年以前はほとんど記憶喪失気味なのでそれ以前も緘黙だった可能性あり。現在も場合によっては緘黙/緘動が発動します。種々の研究に言及していますが、私は専門家ではありません。ひきこもり/自称SNEP(孤立無業者)です。

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