社会不安が高い人は心の理論が絡むユーモアを面白く感じない | 緘黙ブログー不安の心理学、脳科学的知見からー
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問題を起こさない緘黙児は放置されるか?」という記事に追記をしました。3歳で「かん黙」があった園児5名の内60%が5歳までに「かん黙」を克服したという研究です。日本の調査になります。

興味深い研究成果をすべてネタにできればいいのですが、生憎そうもいきません。そこで、アブストラクト(要旨)だけ読んだ、社会不安(障害)に関する興味深い論文を取り上げます。ほとんどが、最新の研究成果です。

なぜ、社会不安なのかというと、場面緘黙症児は社会不安が高いか、もしくは社交不安障害(社会不安障害)を合併していることが多いという知見があるからです。

今回は社会不安が高い人は他者の心の推論が必要なユーモアを面白がらないという研究です。

なお、社会不安以外の興味深い(面白い)研究については『心と脳の探求-心理学、神経科学の面白い研究』をご覧ください。

最新記事1⇒誕生日に自殺する男性が多い

最新記事2⇒クリスマス、新年に自傷が減少する(例外あり)

↑(元)場面緘黙症で自傷癖のある(あった)方のお話を読んだことがありますが、クリスマスや元日には自傷(リストカット等)もストップするのでしょうかね。

Samson, A. C., Lackner, H. K., Weiss, E. M., & Papousek, I. (2012). Perception of other people’s mental states affects humor in social anxiety. Journal of Behavior Therapy & Experimental Psychiatry, 43(1), 625-631. doi:10.1016/j.jbtep.2011.08.007.

米国スタンフォード大学、グラーツ医科大学、グラーツ技術大学、グラーツ大学の合同研究です。グラーツはオーストリアの都市です。

社会不安が高い人ほど、他者の心理状態を読む必要がある漫画(心の理論が関係するマンガ)を面白く感じないという結果になりました。

また、社会不安が高いほど、心の理論が絡む漫画の面白さを評価するのに必要な時間が長くなりました。

心の理論(Theory of Mind)とは他者に意図や信念、知識、欲求があると考え、それを推測し、行動を予測する能力のことです。

心の理論と関係しない漫画では社会不安が低い人と有意差が検出できませんでした。よって、高社会不安群は単にユーモアを感じることができないとする解釈は否定できます。

研究者は、社会不安が高い人は他者の心の解釈が必要なユーモアを脅威だと感じ、面白さを感じなくなると考察しています。

関連記事⇒心の理論課題に障害がある社会不安障害

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場面緘(かん)黙症とは?
ある特定の場面(例.学校)でしゃべれなくなってしまう症状を場面緘黙症といいます。言語能力や知能には問題がないにもかかわらず、話せないのです。一般的に場面緘黙症の人は自らの意思で口を閉ざしているのではなく、不安や恐怖のために話せないとされます。中にはあらゆる場面で話せない全緘黙症になる事例もあります。
プロフィール

マーキュリー2世

Author:マーキュリー2世
性別:男
緘黙経験者で、バリバリの現役緘黙だったのは小学4年?大学1年。ただし、小学4年以前はほとんど記憶喪失気味なのでそれ以前も緘黙だった可能性あり。現在も場合によっては緘黙/緘動が発動します。種々の研究に言及していますが、私は専門家ではありません。ひきこもり/自称SNEP(孤立無業者)です。

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