Skypeを用いた社会不安障害の治療 | 緘黙ブログー不安の心理学、脳科学的知見からー
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問題を起こさない緘黙児は放置されるか?」という記事に追記をしました。3歳で「かん黙」があった園児5名の内60%が5歳までに「かん黙」を克服したという研究です。日本の調査になります。

興味深い研究成果をすべてネタにできればいいのですが、生憎そうもいきません。そこで、アブストラクト(要旨)だけ読んだ、社会不安(障害)の治療法に関する興味深い論文を取り上げます。ほとんどが、最新の研究成果です。

なぜ、社会不安なのかというと、場面緘黙症児は社会不安が高いか、もしくは社会不安障害(社交不安障害)を合併していることが多いという知見があるからです。

今回はSkypeを用いた社会不安障害の治療研究です。

なお、社会不安以外の興味深い(面白い)研究については『心と脳の探求-心理学、神経科学の面白い研究』をご覧ください。

Yuen, E. K., Herbert, J. D., Forman, E. M., Goetter, E. M., Juarascio, A. S., Rabin, S., Goodwin, C., & Bouchard, S. (2013). Acceptance Based Behavior Therapy for Social Anxiety Disorder through Videoconferencing. Journal of Anxiety Disorders, 27(4), 389–397. doi:10.1016/j.janxdis.2013.03.002.

米国のタンパ大学、サウスカロライナ医科大学、ラルフ・H・ジョンソン退役軍人医学センター(Ralph H. Johnson Veterans Affairs Medical Center)、ドレクセル大学、マサチューセッツ総合病院、オハイオ州立大学、ケベック大学ウタウエ校(Université du Québec en Outaouais)の合同研究です。

○手続き

社会不安障害全般型の患者24名が参加しました。

アクセプタンス的行動介入(acceptance-based behavioral intervention)をSkypeで実施しました。新世代の認知行動療法とされるアクセプタンス&コミットメント・セラピー(Acceptance & Commitment Therapy)との関係は分かりません。

Skypeとはインターネット回線を利用した無料の電話を可能にするソフトウェアのことです。Skypeではテレビ電話も可能です。

Skypeでのアクセプタンス的行動介入は1週間に1回、12セッション行いました。

○結果

社会不安障害患者と心理療法士はともに「Skype療法」を受け入れ、実行できそうだと評価しました。

社会不安、うつ、障害(disability)、生活の質(QOL:quality of life)、経験の回避(experiential avoidance)が改善しました。効果量(effect sizes)は従来の対面での認知行動療法と同等かそれ以上でした。

ただし、比較対照群を設定していません。

なお、バーチャルリアリティの第二の人生、「セカンドライフ」による社会不安障害(社交不安障害)の治療研究もあります。

参考記事⇒バーチャル世界、セカンドライフによる社交不安障害の治療

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場面緘(かん)黙症とは?
ある特定の場面(例.学校)でしゃべれなくなってしまう症状を場面緘黙症といいます。言語能力や知能には問題がないにもかかわらず、話せないのです。一般的に場面緘黙症の人は自らの意思で口を閉ざしているのではなく、不安や恐怖のために話せないとされます。中にはあらゆる場面で話せない全緘黙症になる事例もあります。
プロフィール

マーキュリー2世

Author:マーキュリー2世
性別:男
緘黙経験者で、バリバリの現役緘黙だったのは小学4年?大学1年。ただし、小学4年以前はほとんど記憶喪失気味なのでそれ以前も緘黙だった可能性あり。現在も場合によっては緘黙/緘動が発動します。種々の研究に言及していますが、私は専門家ではありません。ひきこもり/自称SNEP(孤立無業者)です。

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