内向的な人間が外向的に行動しない理由 | 緘黙ブログー不安の心理学、脳科学的知見からー
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問題を起こさない緘黙児は放置されるか?」という記事に追記をしました。3歳で「かん黙」があった園児5名の内60%が5歳までに「かん黙」を克服したという研究です。日本の調査になります。

興味深い研究成果をすべてネタにできればいいのですが、生憎そうもいきません。そこで、アブストラクト(要旨)だけ読んだ、内向性に関する興味深い論文を取り上げます。ほとんどが、最新の研究成果です。

なぜ、内向性なのかというと、社会不安やシャイネスと関連する概念として押さえておきたいからです。

今回は内向性が高い人間は外向的行動によって引き起こされるポジティブ感情を実際よりも低く考えているという研究です。

なお、内向性以外の興味深い(面白い)研究については『心と脳の探求-心理学、神経科学の面白い研究』をご覧ください。

最新記事⇒子どもの認知の発達を促すのは、母乳ではなく、育児行動

Zelenski, J. M., Whelan, D. C., Nealis, L. J., Besner, C. M., Santoro, M. S., & Wynn, J. E. (2013). Personality and affective forecasting: Trait introverts underpredict the hedonic benefits of acting extraverted. Journal of Personality & Social Psychology, 104(6), 1092-1108. doi:10.1037/a0032281.

カナダのカールトン大学心理学部の研究です。

○背景

Fleeson et al(2002).によると、人間は内向的に振る舞うよりも外向的に振る舞う方が幸せです。それは内向的であろうが外向的であろうが当てはまります。また、外向性が高い人とは違って、内向性の強い人は外向的人間を演じても認知的負荷がかかりません。ではなぜ、内向性が高い人間は外向的に振る舞わないのでしょうか?その理由の解明に挑んだのが本研究です。

なお、Fleeson et al(2002).は個人内での外向的行動の変動がポジティブ感情に与える影響を調査したものであり、個人間の比較、つまり外向的人間と内向的人間を比較した研究ではないことに注意が必要です。

*Fleeson et al(2002).とは以下の文献のこと

Fleeson, W., Malanos, A. B., & Achille, N. M. (2002). An intraindividual process approach to the relationship between extraversion and positive affect: is acting extraverted as" good" as being extraverted? Journal of Personality & Social Psychology, 83(6), 1409-1422. doi:10.1037/0022-3514.83.6.1409.

○結果

内向性が強かろうが、外向性が強かろうが、外向的行動は楽しいという結果が再現されました。

仮想場面で外向的に振る舞うことを想像してもらうと、内向性が高い人間は外向性が高い人間よりもポジティブ感情や快感を過小評価し、ネガティブ感情や自意識的感情を強く予測しました(研究1)。この結果は仮想場面の想像以外の方法を用いた4つの実験によって再現されました。

○結論

つまり、内向的人間が外向的に行動することが少ないのは、外向的行動によって引き起こされる感情の予測が間違っていることが原因の1つとして考えられるというわけです。

心理学ではこのような現象をaffective forecasting error(感情予測エラー)と表現します。affective forecasting errorとは将来の感情体験を予測することができない人間の能力の限界を指す言葉です。

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場面緘(かん)黙症とは?
ある特定の場面(例.学校)でしゃべれなくなってしまう症状を場面緘黙症といいます。言語能力や知能には問題がないにもかかわらず、話せないのです。一般的に場面緘黙症の人は自らの意思で口を閉ざしているのではなく、不安や恐怖のために話せないとされます。中にはあらゆる場面で話せない全緘黙症になる事例もあります。
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マーキュリー2世

Author:マーキュリー2世
性別:男
緘黙経験者で、バリバリの現役緘黙だったのは小学4年?大学1年。ただし、小学4年以前はほとんど記憶喪失気味なのでそれ以前も緘黙だった可能性あり。現在も場合によっては緘黙/緘動が発動します。種々の研究に言及していますが、私は専門家ではありません。ひきこもり/自称SNEP(孤立無業者)です。

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