特性不安が高い人はにおい検出課題が得意 | 緘黙ブログー不安の心理学、脳科学的知見からー
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問題を起こさない緘黙児は放置されるか?」という記事に追記をしました。3歳で「かん黙」があった園児5名の内60%が5歳までに「かん黙」を克服したという研究です。日本の調査になります。

興味深い研究成果をすべてネタにできればいいのですが、生憎そうもいきません。そこで、アブストラクト(要旨)だけ読んだ、不安(障害)に関する興味深い論文を取り上げます。ほとんどが、最新の研究成果です。

なぜ、不安(障害)なのかというと、場面緘黙症児は不安が高いか、もしくは不安障害を合併していることが多いという知見があるからです。

今回は特性不安が高い人はにおいを検知するのが得意か、もしくは(においに)反応するのが早いというお話です。

なお、不安(障害)以外の興味深い(面白い)研究については『心と脳の探求-心理学、神経科学の面白い研究』をご覧ください。

最近の記事⇒ゴッホが事故で左耳たぶを切ったと知ると『ひまわり』の評価が高まる

↑ちなみに、レディー・ガガが奇抜な格好をしていると、彼女の音楽が高く評価されるという結果も得られています。

La Buissonnière-Ariza, V., Lepore, F., Kojok, K. M., & Frasnelli, J. (2013). Increased odor detection speed in highly anxious healthy adults. Chemical Senses, 38(7), 577-584. doi:10.1093/chemse/bjt028.

ケベック州(カナダ)のモントリオール大学神経心理認知研究センター、サント・ジュスティーヌ病院研究センターの方々の研究です。

○背景

不安が高い人は表情を恐怖と判断しやすい(Frenkel et al., 2009)など視覚的な情報処理が不安が低い人とは異なります。しかし、これはあくまで視覚刺激の話で他の感覚刺激で差があるかどうかはよく分かっていません。したがって、不安と嗅覚の関係を調べたのが本研究の特長になります。

○実験手続き

被験者は健康な38人の成人でした。

用いた課題はにおい検出課題(odor detection task)でした。においは快適な匂いと不愉快な臭いの2種類用いました。

指標はにおいに反応するまでの時間(反応潜時)でした。これが特性不安の高低によって異なるかどうかを統計的に解析したわけです。また、特性不安が高い人は不快な臭いに対する選好バイアスがあるかどうかも調べました。

○実験結果

特性不安が高い群は特性不安が低い群と比べて、においに反応するのが早くなりました。これはにおいが快適なものでも不快なものでも関係なく生じました。においの種類に関わらず、特性不安と反応時間の相関もありました。

○コメント

特性不安が高い人はにおいを検出するのが早いのか、それとも反応が早いのか、この実験だけでは分かりません。しかし、視覚ではなく嗅覚で調べているというのが面白いですね。

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場面緘(かん)黙症とは?
ある特定の場面(例.学校)でしゃべれなくなってしまう症状を場面緘黙症といいます。言語能力や知能には問題がないにもかかわらず、話せないのです。一般的に場面緘黙症の人は自らの意思で口を閉ざしているのではなく、不安や恐怖のために話せないとされます。中にはあらゆる場面で話せない全緘黙症になる事例もあります。
プロフィール

マーキュリー2世

Author:マーキュリー2世
性別:男
緘黙経験者で、バリバリの現役緘黙だったのは小学4年?大学1年。ただし、小学4年以前はほとんど記憶喪失気味なのでそれ以前も緘黙だった可能性あり。現在も場合によっては緘黙/緘動が発動します。種々の研究に言及していますが、私は専門家ではありません。ひきこもり/自称SNEP(孤立無業者)です。

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