社会不安障害のドキュメンタリーに場面緘黙症 | 緘黙ブログー不安の心理学、脳科学的知見からー
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問題を起こさない緘黙児は放置されるか?」という記事に追記をしました。3歳で「かん黙」があった園児5名の内60%が5歳までに「かん黙」を克服したという研究です。日本の調査になります。

『Afraid of People(人への恐怖)』(2002)という社会不安障害(社交不安障害)のドキュメンタリー動画(英語)に場面緘黙症(選択性緘黙症)が登場します。上映時間は1時間ですが、この動画の約15分33秒から21分20秒ぐらいと45分46秒から49分6秒頃までが場面緘黙症の話になっています。場面緘黙症の少女、Kayla(ケイラ)さんが出演しています。

YouTube動画⇒http://www.youtube.com/watch?v=gmEJEfy5f50

Kaylaさんの場面緘黙症は脳性まひ児との出会いをきっかけに改善していきました。場面緘黙症の専門家であるエリザ・シポンブラム(Elisa Shipon-blum)博士との出会いもあったようです。Kaylaさんのケースでは場面緘黙症の治療に薬物療法も取り入れたようです。詳細はPsychology Today掲載の以下の記事を参照して下さい。なお、Psychology Todayとはアメリカ合衆国の心理学、神経科学関係の雑誌のことで、専門家でない一般の方でも読みやすいような作りになっています。

From Quiet to Queen: Kayla's Story Psychology Today(2014年3月8日現在)
http://www.psychologytoday.com/blog/shyness-is-nice/201110/quiet-queen-kaylas-story

○プロデューサーの経歴が素晴らしい

Terri Randall氏が監督、製作、脚本を手がけました。Terri Randall氏はアカデミー賞やプライムタイム・エミー賞にノミネートされたこともあり、評価が高いプロデューサーのようです。なお、アカデミー賞は短編ドキュメンタリー映画賞 (Academy Award for Best Documentary Short Subject)、プライムタイム・エミー賞は子供向け番組部門(Outstanding Children’s Program)へのノミネートです。作品はアカデミー賞で『Family Video Diaries: Daughter of the Bride』、プライムタイム・エミー賞で『What Kids Want to Know About Sex and Growing Up』で、それぞれ1998年、1992年のノミネートになります。

Terri Randall氏は1999年のクリーブランド国際映画祭(Cleveland International Film Festival)にてアカデミー賞にノミネートされた作品が優勝し、最優秀短編ドキュメンタリー賞を獲得しました。2012年にはエミー賞の報道ドキュメンタリー部門で『Engineering Ground Zero』がノミネートされました。バーミンガム国際教育映画祭でも『To Know Where They Are』という映画でグランプリを受賞しています。

今回の社会不安障害に関するドキュメンタリーの作製には米国ニューヨークスタテン島(スタテンアイランド)に本拠があるFreedom From Fearというメンタルヘルスの問題に関する非営利の啓発団体も関わっています。Freedom From FearはMary Guardinoという方が創設された団体です。Mary Guardino氏自身も不安とうつに25年以上苦しめられていました。

○ナレーションが元?社会不安障害の芸能人(俳優・歌手)

ナレーションはダニー・オズモンド(Donny Osmond)氏です。彼は俳優、歌手として活躍され、カバー曲『Go Away Little Girl』で全米1位を成し遂げたこともあります。ダニー・オズモンド氏は社会不安障害を持っている(いた?)と自身で公言されている方で、米国不安うつ協会(Anxiety and Depression Association of America:ADAA)の役員会の名誉委員です。本ドキュメンタリーにも少し出演しています。

○登場する専門家は大物

16分頃からエリザ・シポンブラム博士が登場しています。エリザ・シポンブラム博士は場面緘黙不安研究治療センター(Selective Mutism Anxiety Research & Treatment Center:SMart Center)の所長兼代表であり、場面緘黙グループ小児期不安ネットワーク(Selective Mutism Group ~ Childhood Anxiety Network:SMG~CAN)の創設者です。

また、ハーバード大学のジェローム・ケーガン(Jerome Kagan)名誉教授も登場します。ジェローム・ケーガン名誉教授は場面緘黙症の世界では有名?ですよね。場面緘黙症の少女の登場する約15分33秒の約1分前からケーガン名誉教授が語っている場面や赤ちゃんが映っている場面があります。

その他にはリーボウィッツ社会不安尺度(Liebowitz Social Anxiety Scale:LSAS)の開発者であるマイケル・R.リーボウィッツ(Michael R. Liebowitz)博士が登場します。リーボウィッツ博士の声が渋くて、かっこいいです。認知行動療法で有名なリチャード・ハイムバーグ(Richard Heimberg)博士も出演されています。

他にも様々な専門家が登場しますが、省略します。なお、社会不安障害のドキュメンタリーで場面緘黙症が紹介されていることは、場面緘黙症=社会不安障害と納得する根拠にはなりませんので、ご注意ください(根拠はビデオではなく厳密な調査・研究に基づくべきです)。

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場面緘(かん)黙症とは?
ある特定の場面(例.学校)でしゃべれなくなってしまう症状を場面緘黙症といいます。言語能力や知能には問題がないにもかかわらず、話せないのです。一般的に場面緘黙症の人は自らの意思で口を閉ざしているのではなく、不安や恐怖のために話せないとされます。中にはあらゆる場面で話せない全緘黙症になる事例もあります。
プロフィール

マーキュリー2世

Author:マーキュリー2世
性別:男
緘黙経験者で、バリバリの現役緘黙だったのは小学4年?大学1年。ただし、小学4年以前はほとんど記憶喪失気味なのでそれ以前も緘黙だった可能性あり。現在も場合によっては緘黙/緘動が発動します。種々の研究に言及していますが、私は専門家ではありません。ひきこもり/自称SNEP(孤立無業者)です。

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