全緘黙症の自費出版書 | 緘黙ブログー不安の心理学、脳科学的知見からー
HOME   »   緘黙症の本、書籍  »  全緘黙症の自費出版書

問題を起こさない緘黙児は放置されるか?」という記事に追記をしました。3歳で「かん黙」があった園児5名の内60%が5歳までに「かん黙」を克服したという研究です。日本の調査になります。

ここでは、全緘黙症についての本をとりあげます。場面緘黙症(選択性緘黙症)を主題とした本はあるし、それを紹介しているサイトはあるけれど、全緘黙症をテーマに書いた書籍を紹介しているブログ記事やサイトはネット上(日本語)ではみかけないからです。しかし、実際には全緘黙症に関する本もありますので、それを今回ご紹介したいと思います。ただし、全緘黙症を主題とした日本語の本は私の知る限りないので、英語の本に限ります。

*全緘黙症とは場面緘黙症とは違って、家族などを含めて全ての人に対して話せない症状のことをいいます。英語ではTotal mutismやProgressive mutismと呼ばれています。

○1冊目

本のタイトルは『My Sister's Voice Is Hiding In My Wardrobe - A Book About Progressive Mutism』で直訳すると、『妹の声が洋服ダンスに隠れている - 全緘黙症に関する本』です。2012年の出版です。アメリカの自費出版会社ルルエンタープライズのサイト(http://www.lulu.com/)で確認すると出版社は著者となっています。

この本はレイチェル・ポイル(Rachael Poyle)氏によって書かれたものです。レイチェル・ポイル氏は全緘黙症の娘さんの親御さんです。場面緘黙症に関する本はあるけれど、全緘黙症に関する本はないので落胆し、ご自身で本を執筆することを決意されました。実際に出版されているから、行動力があります。

この全緘黙症の本はGoogle ブックス(Google Books)で中身の一部を見ることが出来ます。その一部の情報だけで判断すれば、絵本のように見えますが、実際のところは分かりません。残念ながら、日本のAmazonでは取り扱っていません。しかし、イギリスのAmazonでは商品ページがあります。が、現在在庫なし(Currently unavailable.)です。自費出版会社ルルエンタープライズを通してしか購入できないのかもしれません。

Google ブックス(My Sister's Voice Is Hiding In My Wardrobe - A Book About Progressive Mutism.)

○2冊目

2冊目は『Please don't Hide Your Voice From Mummy - Progressive Mutism. A Mother's Tale.』というタイトルの本で直訳すると『ママから声を隠さないで - 全緘黙症 母親の物語』です。こちらも先ほどの本と同じ著者が執筆されています。出版年も2012年で同じです。ただし、日本のAmazonだけでなく、イギリスのAmazonにも商品ページすらありません(2014年7月21日現在)。やはり、自費出版会社ルルエンタープライズ経由でしか入手できないかもしれません。

2冊目の本の一部をGoogle ブックスで読むと、著者のブログ『Silence Isn't Golden』の内容がそっくりそのまま書き写されているページが発見できます。もちろん、この本はブログの内容だけではありませんが。

Google ブックス(Please don't Hide Your Voice From Mummy - Progressive Mutism. A Mother's Tale.)

○全緘黙症が主題の英語書籍は2冊だけ?

Amazonやluluで全緘黙症の英語表記であるProgressive mutismやTotal mutismをタイトルに含む書籍を検索してもこの2冊以外にはありませんでした。もしかしたらタイトルに全緘黙症を含まないのに、それが主題の本があるかもしれませんが、少なくとも私が探せたのは2冊だけでした。

これは英語の本の話ですが、ひょっとするとそれ以外の言語でも全緘黙症が主題の本はほとんどないのかもしれません。すると、この2冊は全緘黙症がテーマの本として貴重性が高く、もっと功績が評価されてしかるべきはずです。

Mutismus: Zur Theorie und Kasuistik des totalen und elektiven Mutismusただし、ドイツ語ではボリス・ハルトマン(Boris Hartmann)氏が『緘黙症: 全緘黙と場面緘黙の理論と原因(Mutismus: Zur Theorie und Kasuistik des totalen und elektiven Mutismus』という本を出版されておられます。ただ、これはタイトルに全緘黙だけでなく、場面緘黙を含めているので、実際には場面緘黙に関する記述の方が多いという可能性もあります。なので、実物を見ないことには分かりません。なお、ボリス・ハルトマン氏はドイツの言語療法研究所にて場面緘黙症の診断から治療、カウンセリング、研修まで様々な方面に尽力されておられます。

○参考URL(2014年7月21日現在)
Rachael Poyleさんのブログ『Silence Isn't Golden』
http://rachaelpoyle.blogspot.jp/

スポンサードリンク

Comment

スポンサードリンク

Trackback
Comment form
カテゴリ
ランキング
Twitter
スマートフォンサイト
Amazon書籍
場面緘(かん)黙症とは?
ある特定の場面(例.学校)でしゃべれなくなってしまう症状を場面緘黙症といいます。言語能力や知能には問題がないにもかかわらず、話せないのです。一般的に場面緘黙症の人は自らの意思で口を閉ざしているのではなく、不安や恐怖のために話せないとされます。中にはあらゆる場面で話せない全緘黙症になる事例もあります。
プロフィール

マーキュリー2世

Author:マーキュリー2世
性別:男
緘黙経験者で、バリバリの現役緘黙だったのは小学4年?大学1年。ただし、小学4年以前はほとんど記憶喪失気味なのでそれ以前も緘黙だった可能性あり。現在も場合によっては緘黙/緘動が発動します。種々の研究に言及していますが、私は専門家ではありません。ひきこもり/自称SNEP(孤立無業者)です。

リンクについて
このサイトはリンクフリーです。リンクの取り外しはご自由になさって下さい。個別ページのSNSでの共有やブログ、サイトへのリンクも自由です。
プライバシーポリシー
当ブログはGoogle Adsense広告を掲載しています。Google Adsenseでは広告の適切な配信のためにcookie(クッキー)を使用しています。ユーザーはcookieを無効にすることができます。

なお、Google Adsenseで上げた収益は将来のホームレス生活を見越し、すべて貯金にまわしています。
免責事項
ブログ記事の内容には万全の注意を払っていますが、管理人はその内容の正確さについて責任を負うものではありません。

PAGE TOP