不安回路と恐怖回路(2)-パニック障害・恐怖症・PTSD | 緘黙ブログー不安の心理学、脳科学的知見からー
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問題を起こさない緘黙児は放置されるか?」という記事に追記をしました。3歳で「かん黙」があった園児5名の内60%が5歳までに「かん黙」を克服したという研究です。日本の調査になります。

不安や恐怖を担う神経回路に関する総説論文を読んでいました。引用文献が180件もあり、内容が濃いので5回に分けます。前回はこちら

Charney, D. S.(2003). Neuroanatomical circuits modulating fear and anxiety behaviors. Acta Psychiatrica Scandinavica Supplementum, 108(417), 38-50.

○まとめ

前回はそのほとんどが精神疾患がない人や動物実験に基づく知見です。今回は各種不安障害に関するデータです。前回の記事も併せて読むと、関与が疑われる脳領域が重複していることが分かります。

①パニック障害

・予期不安状態では海馬近辺で代謝異常が認められる。

・化学的にパニック発作を引き起こした時、島皮質前部・内側小脳前部・中脳が賦活。

②恐怖症
・特定恐怖:恐怖の対象と接している時、島皮質前部や内側小脳前部の他にも、前膝(pregenual)前帯状皮質や前頭前野眼窩部が活性化。ただし、眼窩前頭前野の中でも、後部は不安を抑えていることが示唆される。

・社会恐怖:条件付け課題において海馬と扁桃体が過活動。

*Furmark et al.(2002)によれば、SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)を用いた薬物療法や認知行動療法で海馬と扁桃体の脳血流が人前でのスピーチ中に減少しています。

*嫌悪の表情を見ている時に前帯状回の活動が活発になるという報告(Amir et al., 2005)もあります。

③PTSD(心的外傷後ストレス障害)

・トラウマに関する刺激で扁桃体の活動が上昇。ただ、一貫した結果は得られていない。

・恐怖(条件付け)の消去に関わる脳領域(前帯状回・内側前頭前野)も関与。

続き⇒不安回路と恐怖回路(3)-ノルアドレナリン

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場面緘(かん)黙症とは?
ある特定の場面(例.学校)でしゃべれなくなってしまう症状を場面緘黙症といいます。言語能力や知能には問題がないにもかかわらず、話せないのです。一般的に場面緘黙症の人は自らの意思で口を閉ざしているのではなく、不安や恐怖のために話せないとされます。中にはあらゆる場面で話せない全緘黙症になる事例もあります。
プロフィール

マーキュリー2世

Author:マーキュリー2世
性別:男
緘黙経験者で、バリバリの現役緘黙だったのは小学4年?大学1年。ただし、小学4年以前はほとんど記憶喪失気味なのでそれ以前も緘黙だった可能性あり。現在も場合によっては緘黙/緘動が発動します。種々の研究に言及していますが、私は専門家ではありません。ひきこもり/自称SNEP(孤立無業者)です。

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